【概要】
コンスティテューション級は2245年から運用が開始された惑星連邦所属の宇宙艦。巡洋艦に種別される。
本級は2220年代半ばから艦隊規模で行われた装備近代化プログラムに伴い開発された宇宙艦で、元々は完成型よりも小型の艦として計画されたが、2230年代に行われた技術開発成果を取り込むことにより当初の予定より大型化した形で設計された。
2245年に完成した本級は当時としては最大級の艦で、当初から宇宙探査、科学調査、防衛を担う多目的の宇宙艦として運用が開始された。本級は艦隊の過大とも言える要求に見事答え、探査、防衛、両面においても抜群のパフォーマンスを見せ、同級のU.S.S.エンタープライズ号の船長だったロバート・エイプリル大佐は「コンスティテューション級は何でもできる(...a Constitution-class Starship could do anything.)」と本級を称賛した。最終的に本級は14隻が建造されたが2270年代までに喪失した艦はわずかに2隻であった。
本級は基本的に宇宙での運用を想定しているため、大気圏内での運用は推奨されないが、大気圏内を飛行すること(それもかなりの高速で)はできる(『スター・トレック:宇宙大作戦』第21話「宇宙暦元年7・21(Tomorrow is Yesterday)」)
大改装から退役まで
コンスティテューション級はその優れた設計もあって、運用開始から10年以上過ぎた2260年代まで装備のアップグレードなどを行いながら現役で使われ続けた。さらに運用開始から四半世紀が経過した2270年代になっても引き続き運用され続けたが、さすがに装備の陳腐化は否定できず、エンタープライズ号を皮切りに大改装が行われた。これにより本級はまったく別の艦といってよいほどの変貌を遂げ、その後も宇宙艦隊の主力として君臨した。
2285年、エクセルシオール級が開発されたことでようやく引退の目処がついたが、ネームシップのU.S.S.エクセルシオール NX-2000は当初搭載予定だったトランスワープエンジンに重大な欠陥が発見されたためにすぐに量産には至らず、コンスティテューション級はその後もしばらく運用が続けられた。
2290年頃にエクセルシオール級が制式化され、2293年、本級の中でも最も多大な貢献をした艦の一隻であるNCC-1701Aエンタープライズが引退し、これでほぼコンスティテューション級は第一線から退いた形になった。運用期間は約50年で、実に半世紀に渡り連邦の平和と発展を支えてきた非常に優秀なクラスであった。
その後、エクセルシオール級、アンバサダー級、ギャラクシー級、ソヴェリン級と続いていく艦隊主力艦の系譜の祖となった。
【編者補足】
エンタープライズをはじめとするコンスティテューション級(オリジナル)はマット・ジェフリーズによってデザインされました。その単純ながら洗練されたデザインは実に未来的。
ちなみにTOS時代は連邦宇宙船はコンスティテューション級しか登場しませんでした。コンスティテューション級以外の艦が登場するのは、カーンの逆襲におけるミランダ級NCC-1864U.S.S.リライアントが初めてで、それまでは連邦の宇宙艦といえばエンタープライズのコンスティテューション級しかありませんでした。それだけに、このクラスに思い入れがある人は多いようです。
しかしながら、2009年版のエンタープライズはどうもコンスティテューション級ではない可能性があり(エンタープライズがネームシップかもしれない)、もし2009年版を元にスター・トレックの歴史が上書きされていくとするならばコンスティテューション級は幻のクラスになっていくのかもしれません。
-----参考文献-----
Lebowitz,Adam Bonchune,Robert.STAR TREK STARSHIP SPOTTERSTAR TREK, 2001.