【概要】
ギャラクシー級は2357年、ネームシップのU.S.S.ギャラクシー NCC-70637の完成から運用が開始される。
本級は2343年に開発が開始され、拡大する調査領域に対応すべく、より強力な航海能力と探査能力を持った艦として設計された。長期間にわたる作戦任務に物心ともに耐えうるよう士官の家族も搭乗できるようにしたため、艦の規模は非常に壮大なものになった。乗員は1000人以上(士官約760人、家族約250人)に及び、さらに士官のさまざまな年齢層の家族に対応するため、学校や娯楽施設も艦内に設けられた(ただし、同級のエンタープライズDを指揮したジャン=リュック・ピカード大佐は危険な任務を伴う探査飛行に民間人を乗せることに否定的な考えを持っていた)。
武装に関しても、当時の連邦宇宙艦としては最も強力で、フェイザーはタイプXのアレイ砲座を11基搭載し、艦のほぼ全方向に射角を確保した。また、魚雷発射管は3門(前部2門、後部1門)で同時に異なる10の目標を攻撃できた。
上記のことからも分かるようにギャラクシー級はそれまでの連邦宇宙艦がたどってきた進化の一つの集大成であり、決定版とも言うべき存在であった。周辺諸国も、当時は“ギャラクシー級は連邦最強の宇宙艦”という認識を持っていた。
大幅に変更された建造計画
本級は当初の計画では12隻の建造が決定しており、まず6隻のギャラクシー級宇宙艦が進宙した。残る6隻は骨組みまで造った後に、解体、分割して隠匿され、有事の際に組み立てられるようにしていた。
しかし、ボーグとのウルフ359の戦いにおける戦闘で壊滅的な打撃を受けた宇宙艦隊は、建艦計画を大きく変更し、ディファイアント級やアキラ級のようなより戦闘向きの宇宙艦の開発を優先させた。未完成のギャラクシー級に関しても大幅にアップグレードして建造するように計画の変更を行っている。
上記のような理由で設計がアップグレードされた本級であったが、すでにポストギャラクシー級としてソヴェリン級が2369年に開発完了しており、これに取って代わられる形で、ギャラクシー級の追加建造の計画は凍結されてしまった。
本級は計7隻が建造されたが、うち、エンタープライズD、ヤマト、オデッセイの3隻を喪失している。
【編者補足】
ギャラクシー級は非常に強力な宇宙艦で、これまでの連邦宇宙艦の集大成のようなクラスであったようですが、意外に簡単に撃沈されてしまうため、ファンの一部からは欠陥品というレッテルが張られているようです。実際、民間人が乗員の20%以上いることを考えれば、戦闘に不向きなのはまず間違いありません。
もっとも、ギャラクシー級はボーグや、ドミニオンとの遭遇以前に計画されたわけですから、こうした新たな敵に対して力不足なのはやむを得ないことで、ギャラクシー級の不幸はこうした激動期に就航したことに尽きるでしょう。もし、ボーグとの遭遇がまだ先であったら、ギャラクシー級もここまで短命なクラスに終わっていなかったかもしれません。
-----参考文献-----
Lebowitz,Adam Bonchune,Robert.STAR TREK STARSHIP SPOTTERSTAR TREK, 2001.