【概要】
ソヴェリン級は2370年から運用が開始された惑星連邦所属の宇宙艦。ギャラクシー級の実質的な後継である。
本級は2365年にプロトタイプの開発が開始されていた。しかし、その直後、エンタープライズDがボーグと遭遇し、ソヴェリンは対ボーグ戦を想定し、船体規模の拡大などの設計の修正を受けた。さらにボーグと惑星連邦との初の本格的な戦闘であるウルフ359の戦いの戦いで、投入した戦力のほぼすべてを失うという大打撃を被った宇宙艦隊は、現行の宇宙艦ではボーグに対して力不足であることを再認識し、これにより建艦計画をより防衛力の強化に比重を置いたものにシフトした。ASDB(Advanced Starship Design Bureau、次世代宇宙船設計局)はこれを受けて、ソヴェリンの戦術的、戦略的な能力の大幅な向上を勧告した。
2370年、上記のような度重なる設計の修正を経てU.S.S.ソヴェリンが就役。2番艦となるエンタープライズEはその2年後の2372年に就役するが、エンタープライズEはソヴェリンの試験航海の結果を受けてさらに設計を修正されて竣工した。
完成したソヴェリン級は当時もっとも強力だったタイプXIIのフェイザーアレイを搭載し、2番艦のエンタープライズEは戦闘艦ディファイアント級にも搭載された強力な新兵器である量子魚雷の運用も可能になっている。また、前級のギャラクシー級で採用されていた乗員の家族の乗船は廃止された。
2383年現在、量産計画が進行中である。
艦のデザインの特徴
系統としてはコンスティテューション級の流れをくむものの、ドーサルネックがほぼ存在しないように思えるほど省略される(設計的には一応、ドーサルネックは存在していることになっているようだ)など、これまでの連邦主力宇宙艦とは若干異なったシルエットを持つ(第一船体と第二船体がありながらドーサルネックを省略した設計は他に中型艦のイントレピッド級などにもみられる)。
また、ワープナセルも大型化し、従来型よりも耐久性が飛躍的に向上した。
【編者補足】
ソヴェリン級は全長685mと、ギャラクシー級の641mを超えるため「最大の艦」とも言われますが、実際の船体規模は重量やドーサルネックの有無、全幅に200mもの差があることを考えるとギャラクシー級の方が大きいです。
戦闘艦はできるだけコンパクトに作った方がよい(船体が大きいとそれだけ的が大きくなってしまう)ので、以前よりはるかに物騒になった連邦の事情を考えれば伝統のドーサルネックの廃止(上述の通り、設計上はあるようです)もやむを得ないのかもしれません。
やはりエンタープライズを名乗るには若干戦闘向きすぎる作りであるとは思いますが、ソヴェリン級のデザイン自体は非常にシャープで魅力的なデザインと言えます。
-----参考文献-----
Lebowitz,Adam Bonchune,Robert.STAR TREK STARSHIP SPOTTERSTAR TREK, 2001.