SYBOK
サイボック
画像 | |
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出身 | バルカン星 |
家族 |
サレク(父)
スポック(異母弟) |
職業 | 思想家・活動家 |
備考 |
※家族は名前が判明している人物のみ掲載
※最終階級は劇中で確認できるもの |
サイボック
【略歴】
サイボック(Sybok)。バルカン人の思想家、活動家。2287年の“銀河系平和の星”ニムバスIIIで起こった三国(惑星連邦、クリンゴン帝国、ロミュラン帝国)要人人質事件の主犯格。スポック大佐の異母兄でもある。
論理を捨てたバルカン人|ニムバスIIIで決起する|神の星へ|編者補足
【論理を捨てたバルカンの天才児】
サイボックはバルカン大使サレクの第一子として誕生した。母はバルカンのプリンセスという良血のバルカン人であり、その才能はスポックをして「並はずれて優秀」「天才」と言わしめるほどだった。しかし、彼の突き抜けた才能はやがてバルカンの論理的な教えから離れていった。
論理的な教育を受け入れなくなった彼は、真実を論理ではなく感情に見出し、論理を捨て去った。やがて彼は笑い、怒り、悲しむ“情熱的なバルカン人”へと変貌していった。
バルカンの評議会はサイボックの思想を危険視し彼を追放した。この時、スポックはまだ幼かったが、以来、彼はサイボックは死んだものと考えていたようだ。
論理を捨てたバルカン人|ニムバスIIIで決起する|神の星へ|編者補足
【ニムバスIIIで決起する】
バルカンからの追放以来、宇宙の方々を放浪していたようだが、いつしか彼は啓示のようなものを受け、神が住まうという惑星“シャカリー”への道筋にある程度のめどをつけたようだ。そして2287年、彼は“銀河系平和の星”ニムバスIIIに目を付ける。この星は荒れ果て、各国の浮浪者が集まるような不毛の惑星だったが、連邦、クリンゴン、ロミュランの主要三国の要人がろくな警備もつけないまま一堂に会するというテロリストにとっては標的にするにふさわしい星であった。
サイボックはこれらの要人を人質に取ることで救出に駆け付けた宇宙船を逆に奪い“シャカリー”まで到達するための足を手に入れようとしていた。やがてサイボックの思惑通りジェイムズ・T・カーク大佐率いるエンタープライズ号がニムバスIIIへやってきた。
論理を捨てたバルカン人|ニムバスIIIで決起する|神の星へ|編者補足
【神の星へ】
サイボックには特殊な能力があった。人のトラウマを引き出し、その痛みを分かち合うことで人心を掴む能力に長けていたのである。 この能力により、自身の軍団はおろか、人質すら彼の影響下にあった。同じようにエンタープライズのクルーもサイボックに心酔するようになり、事実上、エンタープライズ号はサイボックに乗っ取られた。
カーク、スポック、マッコイの3名はかろうじてサイボックの誘惑をはねのけたが結局カーク達はエンタープライズの指揮権を奪い返すことはできなかった。
だが、シャカリーに到達するとサイボックは自ら指揮権をカークに返した。もはやシャカリーへ到達した以上、指揮権を持つ必要がなかったためである。また、サイボックはカークも神秘の惑星シャカリーを前にしてその探究心に抗うことはできないだろうと見越していたこともあった。
シャカリーへ上陸したサイボック達であったが、そこにいたのは神を僭称する邪悪なエイリアンだった。サイボックは神を名乗るエイリアンがカークやスポックを攻撃する様を見て、“神”に失望し、自らの信念の誤りを痛感した。失意のサイボックは弟・スポック達に謝罪の言葉を述べたのちに“神”と対決した。その後、カークの指示でエンタープライズ号が“神”のいる地点に光子魚雷を発射し、サイボックは死亡した。
論理を捨てたバルカン人|ニムバスIIIで決起する|神の星へ|編者補足
【編者補足】
サイボックは『スター・トレックV新たなる未知へ』に登場したキャラクターです。情熱的なバルカン人というこれまでのバルカン人像を覆す設定や、カークと対立するものの悪ではないというキャラクターは非常に魅力的です。しかしながら、「新たなる未知へ」は結末があまり良くない(“神”の正体はただの邪悪なエイリアンでしたというのはあまりに短絡的で面白みが全くない)ので、サイボックのキャラが生かしきれてないという感じがします。
ちなみに、サイボック役には当初、ショーン・コネリーをあてる予定だったようですが、コネリーは『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』への出演が決まっていたためにオファーが成立しなかったようです。
登場作品の評価自体は低いですが個人的にお気に入りのキャラクターです。
サイボックを演じた俳優
ローレンス・ラッキンビル(Laurence Luckinbill)
論理を捨てたバルカン人|ニムバスIIIで決起する|神の星へ|編者補足
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