STAR TREK:ENTERPRISEスター・トレック:エンタープライズ
STAR TREK:ENTERPRISEスター・トレック:エンタープライズ
放映時期 | 2001年~2005年 (米国) |
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物語中の年代 | 2151年~2154・2161年 |
出演 |
スコット・バクラ Scott Bakula ジョーレン・ブラロク Jolene Blalock コナー・トリニアー Connor Trineer ドミニク・キーティング Dominic Keating 他 |
STAR TREK:ENTERPRISE
『スター・トレック:エンタープライズ』略称ENTはオリジナルの『宇宙大作戦(以下TOS)』以前の世界を描いた作品。惑星連邦成立以前、初めて深宇宙探査に乗り出した地球連合所属の宇宙船NX-01エンタープライズ号の活躍を描いています。
これまでのシリーズ展開で膨大な設定や歴史を築きあげた『スター・トレック』シリーズは、深い世界観を生み出す一方で、シリーズをまだ見たことがない人たちにとっては高い敷居を感じさせるものになっていました。『エンタープライズ』は、一旦、そうしたものをリセットするという目的もあり、TOSよりも百年も前の世界が舞台になっています。
オリジナル以前の物語を展開することで一旦仕切り直しすることになったENTですが、決まった未来へ漫然と進むことを嫌ったためか、途中、未知の宇宙人であるズィンディの登場や「時間冷戦」という歴史改変をテーマにしたストーリーを挟むなどの試みが図られました。が、それらのテコ入れが効果的に作用したとは言い難く(特に歴史改変などはいたずらに話をややこしくした感がある)、視聴率は低迷を続け、結局、ロミュラン戦争の予感までを描いたところで放送打ち切り。
1987年の『新スター・トレック』以来、約18年間途切れなく放送されてきた『スター・トレック』シリーズは本作をもっていったん途切れることになりました。
人類初の深宇宙飛行へ|謎の球体の地球襲撃|ズィンディとの対決と時間冷戦|ロミュランの予感
人類初の深宇宙飛行へ
オクラホマに墜落した未知の宇宙船から出てきたのは、同じく未知の浅黒く特徴的な頭蓋をもった毛深い宇宙人だった。ファーストコンタクトを果たした農夫は、その姿に驚き発砲して負傷させてしまう。
これこそが地球人とクリンゴン人のファーストコンタクトだった。2151年のことである。本来ならこのファーストコンタクトは失敗であった。しかし、地球連合政府はこの失敗が地球人の本格的宇宙進出のきっかけになると考えた。すなわち、このクリンゴン人を送り返すという名目で、同盟国・バルカンが制限し続けた深宇宙飛行への道を開いたのである(シーズン1、1話「夢への旅立ち(前編)」)。
この深宇宙飛行には初のワープ5エンジンを搭載したNX-01エンタープライズを使用することが決定し、船長にはジョナサン・アーチャー大佐が選ばれた。
地球発の深宇宙飛行のクルーに選ばれた士官は、若いが腕前は確かなエンジニアチャールズ・タッカー機関部長、優れた戦術士官だがどこか不器用なマルコム・リード、言語学のエキスパートで通信士官のホシ・サトウ、明るい気さくな異星人のドクター・フロックス、そして、バルカンから派遣された副司令官のトゥポルといった面々だった。
人類初の深宇宙飛行へ|謎の球体の地球襲撃|ズィンディとの対決と時間冷戦|ロミュランの予感
謎の球体の地球襲撃
深宇宙での任務についていたエンタープライズ号だったが、地球が未知の球体兵器の攻撃を受けたことにより緊急帰還命令が下された。その正体はアルファ宇宙域の難航宙域デルフィック領域に住むズィンディという種族が放った探索機だった。
この地球攻撃でタッカー少佐の妹を含む700万人が犠牲になり、艦隊司令部はエンタープライズをデルフィック領域に派遣することを決定する(シーズン2、52話「帰還なき旅」)。
ズィンディ―――本来この時代、地球と接触するはずはなかった未知の種族。出会うはずのない二つの勢力の激突を演出したのは時間改変をもくろむ未来人たちだった。
エンタープライズ号はズィンディという強敵に加え、時間冷戦にも巻き込まれることとなる。
人類初の深宇宙飛行へ|謎の球体の地球襲撃|ズィンディとの対決と時間冷戦|ロミュランの予感
ズィンディとの対決と時間冷戦
ズィンディの地球破壊を目的とした球体兵器の存在を察知したエンタープライズは攻撃を阻止するべく、ズィンディの本拠、奥深くまで侵入する。一方、エンタープライズと接触して、ズィンディ内では強硬派と穏健派の対立が生じていた。
ズィンディ穏健派であるヒト族のデグラらの協力で球体兵器の稼働阻止が図られたが、この試みは失敗した。アーチャーらは決死の覚悟で球体兵器に乗り込み、すんでのところで破壊に成功して地球破壊を阻止した(シーズン3、76話「最終決戦」)。
一方の時間冷戦は、球体破壊の際、爆発に巻き込まれたアーチャーが20世紀にまで飛ばされるなどしたが、結局、アーチャーらの働きでで歴史改変は最低限にとどめられた(シーズン4、77,78話「時間冷戦(前編/後編)」)。
人類初の深宇宙飛行へ|謎の球体の地球襲撃|ズィンディとの対決と時間冷戦|ロミュランの予感
ロミュランの予感
長年に渡って対立してきたテラライトとアンドリアに和平の機会が訪れた。しかし、その試みはテラライト船が、アーチャー船長と親交が深く球体兵器の地球攻撃阻止にも協力したシュラン艦長のアンドリア戦艦クマリ号を攻撃、撃沈したことで瓦壊するかと思われた。しかし、アーチャーはテラライトとアンドリアを争わせようとする勢力が裏で動いていることに気づき、この危機に対抗すべく両勢力に加え、地球、バルカンの同盟を強く呼び掛ける。
テラライトとアンドリアの対立を扇動していたのはベータ宇宙域の大国ロミュラン星間帝国だった。彼らはアルファ宇宙域の勢力を割拠状態にすることでより侵攻しやすくするべく陰謀をめぐらせていたが、それは後の惑星連邦成立の呼び水となった(シーズン4、88話「バベル1号星」~90話「氷窟の民」)。
人類初の深宇宙飛行へ|謎の球体の地球襲撃|ズィンディとの対決と時間冷戦|ロミュランの予感