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クリンゴン内戦

―内戦の概要―

 クリンゴン内戦は2368年に起こったクリンゴン帝国の内戦。当時新総裁となったガウロンと名門デュラス家の間に起こった対立がこの事件の主な内容であるが、実際にはロミュラン帝国惑星連邦を巻き込んだ、アルファ・ベータ宇宙域全体を揺るがす大事件に発展した(新スター・トレック』第100,101話「クリンゴン帝国の危機・前編/後編(Redemption, Part I/Part II)」)。

【事件における各勢力・人物相関図】
事件の相関図

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クリンゴン帝国内の動き

 この事件のきっかけは2366年、名門閥族の当主であったデュラスウォーフの父であるモーグを裏切り者として貶めたことまでさかのぼらなければならない。

デュラスの陰謀

 デュラスの父・ジャロッドは2346年に起こったロミュランによるキトマー虐殺においてロミュランに内通するという罪を犯したが、クリンゴンの権勢家としての面目を守りたいデュラスはウォーフの父モーグを裏切り者に仕立て上げることで父の罪を隠ぺいした。
 ウォーフはこれに異を唱えたものの当時の総裁クンペックはデュラス家の存在は最高評議会にとって不可欠なものであり、下手にデュラスを処断するようなまねをすると帝国の安定が乱されるとしてウォーフの訴えは絶対に通らないと断言した。ウォーフは裏切り者の息子として処刑されかねない立場に陥った弟カーンの助命と引き換えに臆病者としてクリンゴンから追放の身となった(新スター・トレック』第65話「クリンゴン戦士として(Sins of the farther)」)。

デュラスの死~新総裁ガウロンの誕生

 帝国総裁として帝国を牛耳る野望を持ったデュラスは総裁クンペックを暗殺し、後継総裁の対立候補であるガウロンの暗殺を謀った。しかし、ウォーフの妻であった連邦の特別大使ケーラーがデュラスの一連の陰謀の真相を知ったことで、デュラスはケーラーを殺害した。
 この事件でウォーフは妻を失ったが、そのことでデュラスに決闘を挑む名分を得た。この決闘でデュラスは死に、有力候補であったガウロンの新総裁就任が確実となった(新スター・トレック』第81話「勇者の名の下に (Reunion)」)。

ルーサ
デュラスの妹・ルーサ

ルーサ・ベトール姉妹の介入

 新総裁となったガウロンであるがその地盤は弱く、デュラスの妹であるルーサ、ベトールは軍権を掌握し最高評議会の乗っ取りを謀っていた。そこでガウロンは惑星連邦の代表としてジャン=リュック・ピカードに調停役として総裁就任式に出席するように要請した。
 クリンゴンの伝統では緊急時の例外的措置を除き、クリンゴン総裁には女性はなれないとされていた(アゼドバーは例外)ためにルーサ、ベトール姉妹は表立ってガウロン総裁と対立することはなかったが、デュラスの私生児であるトラルが姉妹に擁立されて出てきたことでガウロン総裁の立場は揺らぎ、就任式は一時中断した。

 これと同時期にウォーフの弟であるカーンはデュラス家とは別に、復権のためガウロンを倒して自ら新体制を作ろうと目論んでいたが、ウォーフはカーンにガウロン側につくように説得している。

 ガウロンは就任式を強行しウォーフの家族の名誉を回復させるも、最高評議会の主だった議員はトラルを推し、内戦は避け得ない状況に陥った。また、この時、ウォーフは内戦に身を投じるため艦隊から除隊している。

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ロミュラン帝国の動き

 クリンゴン-連邦の同盟関係を快く思わないロミュラン帝国はクリンゴン内戦に乗じてデュラス派に支援して恩を売ることで、デュラス家による親ロミュラン政権を建てようと考えた。この支援作戦を主導したのはシーラ司令官であった。

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惑星連邦の動き

 当初、連邦は内政不干渉を理由にこの内戦に関しては調停役のピカード大佐を送り込むにとどめたが、その後、ピカードの進言によりロミュランの介入が明らかになると、デュラス家による親ロミュラン政権誕生によってキトマー条約が失効することを恐れた連邦は20隻程度の小艦隊をピカード大佐の指揮下に置きロミュランのデュラス支援作戦の妨害に派遣した。

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結果

ガウロン
内戦に勝利したガウロン

 ウォーフカーンの助力はあったものの、ガウロン派の戦力はデュラス派の戦力に比べるとやや分が悪かった。さらにデュラス派の背後にはロミュランによる補給支援があったためガウロン派は一方的に苦戦を強いられていた。
 一方、連邦から派遣されたピカードの艦隊はロミュランからデュラス派への支援を妨害すべく、クリンゴン・ロミュラン国境線に展開してタキオンネットによるロミュラン包囲網を形成した。これはロミュランの遮蔽艦の戦線突破を見破るためのピカードの作戦であった。

 しかしロミュランの司令官、シーラはピカードの作戦を見破りタキオンネットによる包囲網を突破。ピカードは新たにタキオンネットを張るべく艦隊の再配置を命令するがデータ少佐のU.S.S.サザーランドは命令に従わず独自の方法で遮蔽艦の存在を感知しこれを攻撃した。
 サザーランド号の活躍によりシーラは戦線の突破を断念。ロミュラン帝国に撤退した。

 ロミュランの支援艦隊の撤退で円滑な補給が不可能になったデュラス派の軍の勢力は衰えた。敗北を悟ったルーサ、ベトールの姉妹はトラルを置いて逃亡。トラルは捕えられここに内戦は終結した。
 また、宇宙艦隊を除隊していたウォーフはピカード大佐の計らいで再び艦隊に復帰している。

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【編者補足】

 この事件でややこしいのはルーサ、ベトールが首謀者ながらデュラス派の名目上の代表として(すでに死亡しているのでこの話には登場しない)デュラスの遺児トラルがいることでしょうか。クリンゴンでは女性が政治の実権を握ることは原則的にできないので、姉妹は兄の遺児であるトラルの後見という立場になっています。トラルは実際のところはお飾りに過ぎないので、この事件はガウロン対ルーサ・ベトール姉妹と考えて差し支えはありません。

 物語としては、彼女たちの兄で元当主だったデュラスのことを知っていないとウォーフとデュラス家の因縁が分からないので、この事件の様子を描いた第100,101話「クリンゴン帝国の危機・前編/後編」は第65話「クリンゴン戦士として」と81話「勇者の名の下に」をあわせて観ておいた方が分かりやすいでしょう。そのほか、ロミュラン側のキーパーソンであるシーラの出自に関しては第63話「亡霊戦艦エンタープライズ“C”」を観ていないと分からないので注意が必要です。
 また、この内戦の余波は最終的にTNG終了後の劇場版『ジェネレーションズ』にまで及びます。

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