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トップページDATANATIONS>クリンゴン帝国
国章 クリンゴン帝国
政体 最高評議会による合議制
元首 カーレス皇帝(2369年~)(*1)
母星 クロノス
建国年 西暦の8~9世紀ごろ
軍事力 クリンゴン帝国防衛軍
種族 クリンゴン人

クリンゴン帝国

リンゴン帝国は1500年ほど前に、英雄・カーレスが暴君モローを倒して興した国である。その後、帝位は地球で言う21世紀から空位となり、最高評議会を束ねる総裁(宰相と訳される場合もある)と一部の権勢家が国政の実権を握っている。勢力はアルファ・ベータ宇宙域にまたがるが、母星クロノス(Qo'noS)はベータ宇宙域に存在する。

 22世紀に地球連合とファースト・コンタクト後、23世紀にはその後身である惑星連邦と抗争を繰り広げる。しかし、2293年、キトマー条約を結び和平が成立。24世紀には連邦と同盟関係を結ぶことになる。一方、23世紀に同盟国だったロミュラン帝国とは24世紀には不倶戴天の敵となっている。

 武勇を重んじるため政治的問題の解決に武力を行使することが多く、連邦以外の勢力とも対立状態に陥ることがままある。

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惑星連邦との関係

ファーストコンタクト以来の長き対立関係

クリンゴン・惑星連邦国境付近
クリンゴン/惑星連邦国境付近
23世紀末までは中立地帯が存在した

星連邦との関わりはその前身であるバルカンと地球連合時代からあり、連邦成立最初期からその存在を互いに認知している。地球連合とのファースト・コンタクトは衝撃的なもので、あるクリンゴン船が地球に不時着し、中から出てきたクリンゴン人(名はクラングという)に驚いた農夫が銃撃して重傷を負わせるというものだった(スター・トレック:エンタープライズ』第一話「夢への旅立ち・前編(Broken Bow, PartI)」)。

 23世紀には対立が本格化し、全面戦争の危機が幾度かあったが、高次生命体であるオルガニア人の干渉(オルガニア平和条約))(『宇宙大作戦』第27話「クリンゴン帝国の侵略(Errand of Mercy)」)などでかろうじてその危機を免れている。だが、その後も依然として対立関係が続いていた。

歴史的和平条約「キトマー条約」とその後

アゼドバー
条約締結時の総裁
アゼドバー

国の関係に劇的な変化が訪れるのは2293年のことで、同年にクリンゴン母星クロノスの衛星である資源衛星プラクシスが爆発し、その影響でクロノスが50年後に壊滅することが判明したことがきっかけである。
 連邦との対立により膨れ上がった軍事予算を復興に当てるために当時の総裁ゴルコンは連邦との和平をバルカン大使サレク(スポックの父)と艦隊士官スポック大佐を通じて連邦に打診。両国は和平に向けて大きく前進したが、両国の好戦的な守旧派と連邦とクリンゴンの和平に危機感を覚えたロミュラン帝国が暗躍し、ゴルコン総裁が地球へ会見に向かう途上で暗殺されてしまう。しかし、ゴルコンの娘で後継の総裁となったアゼドバーが、ジェームズ・T・カーク大佐の活躍などもあって歴史的な和平条約であるキトマー条約を締結(『スター・トレックVI 未知の世界』)。以降は同盟国として友好関係を築く。

クリンゴン内戦とキトマー条約破棄~再締結

ガウロン
ガウロン総裁

 2368年から2369年には政権の座をかけて新総裁ガウロンと閥族デュラス家の間で政権を巡り内戦が勃発したが、この時、ロミュラン帝国が裏面で介入していたために、当初は不干渉を決めていた連邦もガウロンへの支援を決定。 主にエンタープライズ号ピカード大佐の活躍で政権はガウロンの下に落ち着いた(新スター・トレック』第100,101話「クリンゴン帝国の危機・前編/後編(Redemption, Part I/Part II)」)→内戦の詳細

 しかし、2372年にはクリンゴン帝国のカーデシア侵攻を巡り対立し、当時の総裁ガウロンがキトマー条約破棄という暴挙に出る。
 自らの外征を阻む連邦とカーデシアに対し攻撃を仕掛けたガウロンだったが、連邦の宇宙基地ディープ・スペース9の必死の抵抗に加え、後にはカーデシアがドミニオンの支援を受けて戦力を盛り返したため、ガウロンは再びキトマー条約を復活させ、対ドミニオン戦に専念することになった(ディープ・スペース・ナイン』第73,74話「クリンゴンの暴挙・前編/後編(The Way of The Warrior, Part I/Part II)」)。

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ロミュラン帝国との関係

ミュラン星間帝国との関係はファーストコンタクトの時期が不明のため、いつから互いの存在を認識していたかは分からないが、23世紀には軍事同盟を結んでいたことが分かっている。

 惑星連邦という共通の敵を持つ両国は軍事同盟を締結、クリンゴンは対連邦の戦争に味方を得ただけではなく、ロミュランが誇る高度なステルス技術である遮蔽技術を入手し、クリンゴン艦の隠密性を格段に向上させた。その見返りとしてクリンゴン帝国は当時の主力戦艦であったD7級をロミュランに供与している(宇宙大作戦』第59話「透明宇宙船(The Enterprise Incident)」)。
 しかし、その同盟関係も2270年代にはほころびを見せ始め、2371年にクラック・デケル・ブラクトの戦いが起こり、クリンゴン帝国はロミュラン帝国を散々に打ち破った。2293年のクリンゴンと連邦の和平条約が結ばれる際、総裁暗殺を含めた条約締結阻止計画にロミュラン大使ナンクラスが暗躍していたこともあって両国の同盟関係は完全に破綻した。

 24世紀に入ってからは対立関係となったが、両国間の亀裂を深めたのが2344年に行われたクリンゴンとロミュランのナレンドラ3号星での戦闘で、ナレンドラ3号星のクリンゴン基地からの救援要請を受けた連邦宇宙船U.S.S.エンタープライズCが自らを犠牲にしてナレンドラ植民星を救うというものだった。この働きによりクリンゴンと連邦の関係は強化され、相対的にクリンゴンとロミュランの関係は悪化した。
 その2年後の2346年にはキトマーでロミュラン人によるクリンゴン大虐殺が行われ、この事件で両国の決裂は決定的なものになった。
 そもそも粗暴ながら武勇を尊び卑怯な手段を嫌うクリンゴンと、自国の利益のためなら陰謀詐術を厭わないロミュランとの同盟が上手くいくはずもなく、両国の確執は必然のものだったのかもしれない。

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クリンゴン帝国防衛軍

艦隊戦力

3世紀、クリンゴン帝国防衛軍の保有する宇宙艦はD7級、クティンガ級ブレル級(いわゆるクリンゴン・バード・オブ・プレイ)が主であった。この中でもブレル級は、当時連邦の主力艦であったコンスティテューション級エクセルシオール級と比べると小型(全長80~150m程度)であったが、遮蔽装置による隠密性と優れた機動力で脅威となった。
 また、2293年にはブ・レル級をベースにした遮蔽状態のまま攻撃できる新型が登場したが、U.S.S.エンタープライズAとU.S.S.エクセルシオールにあえなく撃沈され、試作のまま終わっている。

 24世紀にはクヴォート級(ブレル級の拡大版。クリンゴン・バード・オブ・プレイ)、ヴォルチャ級ネグヴァー級等が登場した。

クリンゴン兵士

バトラフ
バトラフ

 クリンゴン兵士の戦闘スタイルは、クリンゴン戦士の象徴的な武器であるバトラフ(*2)や独特な形状の短剣などを使った近接兵器を使った格闘戦を好むが、当然ディスラプターによる銃撃戦も行う。

 怪我を負って動けなくなった兵士を助け出すようなことはほとんどせず、放っておく場合が多い。そうした性情の民族のため医療技術が他の技術と比べ進んでいないといわれている。

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種族の特徴と文化

クリンゴン人
一般的なクリンゴン人
ゴルコン

外見的特徴

リンゴン人の外見的特徴は甲冑にも似た額の顕著な隆起である。これは戦闘種族ゆえ、人体の最重要部である頭部を守る頭蓋骨が発達した結果だと考えられている。
 また、褐色の肌を持っているものが多い。

 戦闘を中心に発展してきた民族だが、ただ暴れればいいというものではなく、堂々とした勝負を好み、名誉を重んじている。戦いに関して一種の美学を持っており、その点で他の戦闘種族とは一線を画している。ただし、何のために戦うのかという動機に関しては希薄なことが多く、結局の所「戦うためにあちこちで戦争をしている」という指摘も全く的外れとは言えない。

クリンゴンの文化

 クリンゴン人は節目節目に儀式(誕生日や成人式など)を行うが、どれをとっても流血を伴ったり、過酷な試練を課されたりと、戦闘種族としてのクリンゴンの特性をよく表している。
 そのような荒々しい文化を持つ彼らだが、意外にも歌を好みオペラなども存在する。クリンゴン戦士はよく歌い、それで自らを鼓舞したりする。また、名誉ある行いが歌として語り継がれることもあり、クリンゴン人と音楽の関係はなかなか深いものがある。
 文学面では、外来文学ながらシェイクスピア作品がクリンゴン語に訳されており、熱狂的な愛読者も存在する(*3)

 食文化は他の種族と比較してかなり異質で、基本的に食材を生のままで食べ、特に生きたままの食材を食べるのは最高とされる。かなり生々しいうえに他の種族には毒である食材が多く、クリンゴン料理はクリンゴン人しか食さないのが普通であるが、連邦領内にも少ないながらクリンゴン料理専門店がある(ディープ・スペース・ナイン』等)。その他、ブラッドワインという強い酒があるが、やはり強烈すぎてクリンゴン人以外で愛飲している人間は少ない。一方、クリンゴンのコーヒーであるラクタジーノは多種族に受け入れられており、アルファ宇宙域では比較的ポピュラーな飲み物になっている。

 バルカンの「長寿と繁栄を」のような一種の挨拶あたるものに「カプラ(Qapla')!」というものがある。特に別れの際に使用することが多く、意味としては「武運を!」「幸運を!」などに近いと考えられる。

文武に長ける民族

 誤解されがちだが、クリンゴン人は確かに粗暴な面はあるものの知性に劣っているわけではない。クリンゴンの上位階級にあるものは地球の標準語である英語を話すことができる者も多く、むしろ彼らの知性は優れていると言える。彼らはいたずらに好戦的である点を除けば、本質的には洗練された文化を持つ優れた民族である。

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外交関係

クリンゴン帝国周辺の主要な勢力図(24世紀)
勢力図

23世紀の主要勢力との外交関係
勢力名 クリンゴンとの関係 補足
惑星連邦 対立 一世紀にわたり対立してきた。しかし、2293年に結ばれたキトマー条約で対立関係は解消。24世紀には同盟国となっている。
ロミュラン帝国 同盟 23世紀ロミュラン帝国とは同盟関係にあったが、2293年の連邦とのキトマー条約締結により同盟は破綻した。
ボーグ 接触せず 24世紀に接触する。
カーデシア連合 不明 ファーストコンタクトの時期が不明
ドミニオン 接触せず 24世紀に接触する。

24世紀の主要勢力との外交関係
勢力名 クリンゴンとの関係 補足
惑星連邦 同盟 基本的には同盟関係が保たれているものの2372年にキトマー条約を一時破棄するなど、完全に平穏な関係であったわけではない。
ロミュラン帝国 対立 キトマー条約以降対立が続いており、ナレンドラ3号星の事件で連邦との関係が強まったことで対立は決定的なものになった。しかし、ドミニオン戦争時は同じ陣営で戦っている。
ボーグ 対立 なし
カーデシア連合 対立 領土問題などの小競り合いがあったようだが、基本的には中立関係にあった。しかし、2370年代にドミニオンの工作が原因で侵攻している。
ドミニオン 対立 2374年~2375年にかけてドミニオン戦争と呼ばれる戦役が勃発した。

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編者補足

 クリンゴン人といえばTOS(宇宙大作戦)派にとっては肌の浅黒い乱暴者の敵対者でしかなく、TNG(新スター・トレック)でクリンゴン人のウォーフがエンタープライズのクルーだと分かった時は結構な衝撃だった人も多かったのでは?と思います。
 TNG開始当時(1987年)はまだTOS劇場版シリーズが完結しておらず、劇場版では明らかに敵対勢力だったクリンゴンのクルーがいるという(ウォーフが戦災孤児で地球人に引き取られて育ったという経緯を差し引いても)不自然な状態が続いていましたが、1991年の『スター・トレックVI 未知の世界』でクリンゴンとの和平が描かれたことで、ようやくその不合理も解消されました。
 和平が実現したことでクリンゴン人も見直され、より深い設定が加えられました。TNGからはただの乱暴者ではなく、戦いに美学を持ち、名誉を重んじる戦士の民族として扱われるようになっています。

 異星人としてはスポックのバルカン人以上に細かい設定が加えられ、非常に愛された敵役だと言えます。なにしろ、彼らのクリンゴン語はコアなファンならば日常会話が出来るほど完成された架空の言語となっており、クリンゴン語辞典、クリンゴン語版グーグル、果ては、『スター・トレックVI 未知の世界』でその存在が語られた「クリンゴン語のハムレット」は実際に再現されたりもしました。
 我らがカーク船長に様々なひどいことをしてきたクリンゴンでしたが、一方で彼の活躍は彼らの暴虐ぶりに裏付けられたものでもあるのも事実で、なんにせよ、『スター・トレック』の人気に彼らのような魅力的な悪役の存在が多大に寄与したことは間違いないようです。

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【脚注】

*1:帝国開闢の祖カーレスのクローン。狂信的な一派が信仰の対象として作り出した。皇帝の地位にあるものの国政の実権は最高評議会が引き続き掌握している。

*2:バトラフ…英雄王カーレスが愛用したとされる剣。大体のクリンゴン戦士はその使い方を学ぶ。

*3:「シェイクスピア」の熱狂的愛読者…『スター・トレックVI 未知の世界』に登場したチャン将軍ゴルコン総裁。クリンゴン人ながら数々のシェイクスピア作品中のセリフを発して、マニアぶりを発揮している。


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