lcarsS.F.A.P.S.宇宙艦隊予備校
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象徴 ボーグ
政体 存在しない
元首 存在しない
母星 ボーグ・プライム(*1)
建国年 不明
軍事力 種族全体
種族 多種多様

ボーグ

ーグは2365年にピカード大佐が指揮するエンタープライズ号によって発見された種族である。
 もともとは惑星連邦領域から数万光年離れたデルタ宇宙域の種族であったが、高次生命体Qの気まぐれによってエンタープライズがデルタ宇宙域に飛ばされたため遭遇してしまった(新スター・トレック』第42話「無限の大宇宙(Q Who?)」)。
 同化により他種族の文明、科学技術を吸収して勢力を拡大、発展させている。

 ボーグにより同化された種族はそのほとんどがボーグのドローンと呼ばれる半機械生命体に改造させられたうえ、ボーグ集合体に吸収されるため非常に恐れられている。

 惑星連邦とは接触以来一進一退の攻防を繰り広げているが、2367年のウルフ359の戦いでは一隻のボーグ艦に対して大戦力を投入した連邦側が敗北(『新スター・トレック』第74,75話「浮遊機械都市ボーグ・前編/後編(The Best of Borth Worlds, Part I/Part II)」『DS9』第1話「聖なる神殿の謎・前編(Emissary, Part I)」)。この戦いは連邦宇宙艦隊の建艦思想に大きな影響を与えた。この他、2373年にも地球への侵攻を行っている。

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ボーグとは?

種族としてのボーグ

ボーグ・クイーン
ボーグ・クイーン

ーグとはいかなる生命体か、という問いに簡潔に答えるのは難しい。そもそも、ボーグはもともと我々人類と同じようなヒューマノイドが進化の過程で機械を取り込むに至ったのか、それとも、もともと機械生命体であったものが、ヒューマノイドを取り込むことで更なる進化を果たしたのか、というところからよくわ分かっていない。
 少なくとも今のところ“ボーグ固有の種”というドローンは確認されておらず、ボーグの集団を統率するボーグ・クイーンも同化された者であり、“ボーグ固有の種”ではない(スター・トレック:ヴォイジャー』第109,110話「ボーグ暗黒フロンティア計画・前編/後編(Dark Frontier, Part I/Part II)」
 ただ、ドローン化しても生殖機能は残っているらしく、ボーグ艦内で生まれたとみられる赤ん坊のドローンも確認されている(新スター・トレック』第42話「無限の大宇宙(Q Who?)」)。

集合体

ーグを構成するドローンは亜空間ネットワークを通じ、ボーグ全体との意識を共有している。そのため、ドローンは自分たちのことを「我々」と呼ぶ。言うなれば個々のドローンはボーグ集合体を構成する部品にすぎず、個人の利益というものは全く問題にならない。それ故に、ボーグは銀河系の中でも最も統制のとれた集団といえるだろう。

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同化

同化とはいかなるものか

化は、ボーグにとって文明発達のための最高の学習手段であり、敵勢力に対する最大の攻撃手段でもある。同化は彼らの行動原理といってもよいだろう。
 同化の方法はごく単純でドローンが知的生命体にナノプローブ(*2)を注入することで完了する。ナノプローブは一旦注入されると瞬く間に生命体を改造し、ものの数分で半機械化したドローンに変質させてしまう。同化された生命体の知識、経験はボーグ集合体に取り込まれ、これを繰り返すことでその文明を集合体に完全に吸収してしまうのである。

 また、この際に発するボーグ独特の警告は彼らの特性を端的に示すものとして、非常に有名である。

我々は、ボーグだ。
お前たちの生物的特性と科学技術は我々と同化する。
抵抗は無意味だ。

同化からの復帰は可能か

本的に、一旦同化されてしまった生命体は元の人格を取り戻すことはできないとされている。ピカードが同化された姿であるロキュータスが元の人格を取り戻せたのは、彼の知識と経験を生かすために人格を完全に破壊されなかったためで、これは例外である。
 ただ、事故などで集合体意識から切り離されてしまったドローンは以前の自己を取り戻すことはできないが、新たに自我や人間性を獲得することは可能である。また、同化期間が短かった場合は集合体への依存意識が残るものの、以前の人格に近い人間性を取り戻す場合もあるようである(スター・トレック:ヴォイジャー』第59話「ボーグ・キューブ(Unity)」)。

 集合体から個人への復帰例として、エンタープライズDに救助されたドローン、ヒュー(*3)は自我に目覚め(新スター・トレック』第123話「ボーグ“ナンバー・スリー”(I, Borg)」)、一部のボーグに混乱をもたらす原因になり(『新スター・トレック』第152,153話「ボーグ変質の謎・前編/後編(Decsent Part, I/Part II)」)、U.S.S.ヴォイジャーによって集合体から切り離されたセブン・オブ・ナインは、同艦の副長チャコティと恋愛関係を築けるまでに人間性を取り戻した。

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戦力

ボーグ・キューブ

ーグの主戦力といえば、ボーグ・キューブである。約2000m四方の立方体という極めて単純なデザインではあるが、強力なトラクタービームと、攻撃システムを搭載している。ウルフ359の戦い(後述)において、単艦のボーグ・キューブに宇宙艦隊の40艦の大艦隊が壊滅させられたという事実からも、ボーグ・キューブの強大さがうかがえるだろう。

ボーグ・スフィア

ーグ・キューブ以外のボーグ艦にはボーグ・スフィアがある。その名の通り球体(スフィア)であり、キューブに比べるとかなり小さく、キューブに内蔵されて脱出艇としても利用されている。
 スフィアにはクロノ粒子によって時間の渦を発生させてタイムワープを行えるタイプのものもある(『スター・トレック ファーストコンタクト』)

トランス・ワープ・チューブ

ーグ艦はワープ9.9以上の速度が出せるため、もとよりその行動範囲は広いが、それでも惑星連邦のあるアルファ宇宙域のような本拠地のデルタ宇宙域から離れた場所に遠征するにはかなり時間がかかる。
 そのため、ボーグは一種のワームホールであるトランス・ワープ・チューブを銀河系中に張り巡らせ、通常のワープ航行よりもかなりの短期間で目的の場所に到達できるようにしている。このトランス・ワープ・チューブを管理している機関をトランス・ワープ・ハブと呼ぶ。このハブを破壊すると、連鎖的にチューブが破壊されてしまうため、ボーグにとっての最重要機関の一つである。

ドローン

ローンは同化する際の最も重要な端末であり、そういった意味ではボーグの主戦力であると言える。
 ドローンは決して他種族と比べて堅牢で屈強なわけではないが、エネルギー系の兵器(フェイザーなど)にはすぐ適応して無効化してしまうため、かなり厄介である。

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ウルフ359の戦い

ロキュータス
ロキュータス
(同化されたピカード大佐)

267年、惑星連邦とボーグの戦いであるウルフ359の戦いは、地球から7.8光年の位置にあるウルフ359恒星系で起こった。この戦いはその後の惑星連邦の軍備計画に抜本的な見直しを迫るほどの衝撃を与えた。

 両勢力が投入した戦力はボーグがボーグ・キューブ一隻に対し、連邦側は宇宙艦40隻。指揮を執るのは、ボーグ側が同化されたピカード大佐であるロキュータス、連邦側はJ・P・ハンソン提督であった。

 戦いの結果はボーグ・キューブはほぼ損害が無かったのに対し、連邦側は宇宙艦40隻中39隻を失い、指揮官ハンソン提督を含め約11000名が戦死した。これはボーグ・キューブのもともとの強大さもあるが、指揮を執ったロキュータスは当時艦隊屈指の指揮官であったピカード大佐の経験・記憶を残しており、宇宙艦隊の弱点を知りつくしていたことも大きく作用した。

 この戦いでの大敗は、連邦はギャラクシー級の改設計、開発中だったソヴェリン級の大幅な武装増強等をもたらした。以降、宇宙艦隊は探査における乗員の快適性を優先したものから対ボーグ戦を意識した、より防衛力を重視した軍備計画にシフトしていく。

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外交関係

惑星連邦とボーグの位置関係
勢力図

 ボーグに外交関係というものは存在しない。彼らにとって他種族との関係には同化するかしないかという基準しか存在しないからである。

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編者補足

 ボーグは『新スター・トレック』で初めて登場した半機械生命体の種族で、「我々はボーグだ」「お前たちを同化する」「抵抗は無意味だ」という一方的で無機質な警告とともに突然船に乗り込んでくるというスタイルはこれまでの勇猛さを前面に押し出してくるクリンゴンや狡猾にことを進めるロミュランと違って正体がつかみづらく、実に不気味な存在といえます。

 そのような特異な存在のため、この種族に対抗する手段も独特で、ボーグの特性を利用してコンピューターウイルスによって混乱させたり破壊したり、自我に目覚めたドローンを送り返し、ボーグに人間性を与えることでボーグの特性そのものを変質させることを期待したりなど、これまでのような単純な殴り合いとは一線を画す戦い方が描かれました。

 劇場版『ファーストコンタクト』で登場したボーグ・クイーンの存在は、ボーグがどういう敵かということを明確にする上では有効だったかもしれませんが、一方で、ボーグのつかみどころのない得体の知れない集合意識という感覚が薄れ、ボーグが持つ独特の不気味さが弱まってしまったのではないか…という気がします。
 また、『スター・トレック:ヴォイジャー』の最終話「道は星雲の彼方へ」では30年も未来の技術を利用して大改造されたU.S.S.ヴォイジャーによってあれほど苦戦したボーグ・キューブを次々破壊していく様は痛快であると同時にボーグを必要以上に弱体化させているという印象がぬぐえず、ボーグが他の勢力と同じように力攻めでどうにかなる相手に転落してしまったことが少し残念に感じたものです。

 しかし、ボーグはクリンゴンとの和平後、ドミニオンとともに連邦最大の敵として立ちはだかったという意味では間違いなく、クリンゴン、ロミュランと並ぶ『スター・トレック』を代表する敵役と言えるでしょう。

スタートレック ボーグ 日本語版 CD-ROM Version

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【脚注】

*1:『STAR CHARTS』より。Lクラス惑星。

*2:極めて微小な機械で有機生命体の体内のあらゆるところに侵入してボーグに変質させる機能がある。その微細さや、肉体に与える影響などから考えれば、ナノプローブは機械製のウイルスといってもよいだろう。

*3:“ヒュー”とは彼を救助したエンタープライズのクルー、ジョーディ・ラ=フォージ少佐が名づけたもの。「ヒューマン」が由来。本来の名前はサード・オブ・ファイブ。日本語版では“ブルー”。理由は顔が青ざめているから。


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